創業の想い

 病院でのリハビリテーション業務に約10年以上従事する中で、若年脳血管障害(10代~50代)の支援に携わる機会が多く、若年者の社会参加を支援していく上での様々な問題点を感じていました。若年性脳血管障害や、それに併発する身体機能障害、高次脳機能障害を呈した場合、職場の配置変更などが困難な際、病前のように一般企業に就職出来る可能性は低くなります。また、若い世代の方や高次脳機能障害の方の就労や社会参加については介護保険サービスのみの支援では不十分な点があります。その中でも高次脳機能障害という障害は、身体機能は保たれており、見た目ではわかりにくい症状のために周囲から理解されにくい場合もあり、また支援する側には専門的な知識を必要とします。

 障害福祉サービスにリハビリをかけ合わせることで、リハビリ専門職が個々の利用者に合ったプランを設定し、個々の心身機能や個人背景に合わせた作業活動を継続することで、“リハビリをしながら就労支援を受ける”ことが可能となります。

 対象者の方に障害福祉サービスを利用してもらう場合、就労支援では、これまでの時代の流れから、集団作業が多く、「作業に人を当てはめる」ということをしてしまい、「個性」、「個の機能」に合わせた対応が出来ていない現状があります。高次脳機能障害、発達障害、精神障害など様々な疾病が土台にありながらも、健常者が自身の興味のある大学、仕事に就くように、対象者やそのご家族も自身が興味のあるもの、得意とすること、打ち込めるものをベースに仕事をしたい、家族であれば本人にやりがいを感じて欲しいなど、様々な考えが存在するはずです。作業療法士として、対象者の人生をサポートするにあたり、対象者の「個」における「意味のある作業」、「価値のある作業」を提供していきたいと考えました。

 障害福祉サービスの自立訓練(まずは生活リズム改善、耐久性の向上)、就労継続支援B型(一般就労へのベース作り)を基に、従来の集団作業での就労支援ではなく、他企業とコラボレーションを、また対象者の「個」を売り出すプロデュース、その他に外部講師によるセミナーを開催し対象者、ご家族の学ぶ機会(発達、脳機能セミナー、対応方法、リスク管理など)の提供、体験型イベント(ヨガ、LIVE、旅行、英会話、習い事)などを通して、様々な体験を提供したいと考えました。さらに、リハビリ専門職が「個」の心身機能レベルに合わせて個別リハビリを行います。心身機能の維持、向上を図りながらも様々な体験が出来る、個性を仕事に出来るという「個性×リハビリ×社会参加」を目的とした事業所があればとても素敵な事だと思います。このようなプロジェクトを実現させたいと考え創業に至りました。